【厳冬期チャレンジ登山企画】
標高2899m、八ヶ岳連峰最高峰の「赤岳」へ!
アイゼンとピッケルで登る冬山登山!
厳冬期の1月下旬、
八ヶ岳連峰の最高峰「赤岳」の登頂にチャレンジしてきました!
実はまだ夏の登山もちゃんとしたことが無い、、、
初めての登山が厳冬期の赤岳!
これはかなりの不安がありました!
そして全てのギアが初装備、
アイゼン、ピッケル、フェイスマスクなど、
日常生活では普段まずしないものばかり。
そこに加え、カメラ機材がもれなくついてくる。
体力には自信がありますが、
その不慣れな装備と、段違いの寒さに絶えられるかどうかが最大の不安要素でした。
しかし、
今回一緒に行ってくれた頼もしい仲間のおかげで、
万全の体勢で臨むことができました!
今回一緒に行ってくれたのは、
長野市でアパレルショップを経営している沼田さんと、
会社員の岡村さん。
2人とも登山を愛する山の男!
このために必要な装備も事前に細かくアドバイスしてくれました。
アイゼン、アルパインシューズ、ピッケル、メリノウールソックス、
1st,2nd,3rdレイヤー、インナーダウン、フェイスマスクなど、
標高3000m級の山岳エリアで活動するための装備やギアたち。
ほんと感謝です!
さて、今回のルートは?
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八ヶ岳山荘(1490m)に車を停め
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赤岳鉱泉(2215m)へ行き
⇒
行者小屋(2350m)
⇒
文三郎尾根経由で赤岳山頂(2899m)
⇒
細い尾根と急勾配の地蔵尾根経由
⇒
赤岳鉱泉(2215m)へ宿泊。
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それではチャレンジ&徹底取材シリーズ!
初の厳冬期登山”赤岳アタック”の全行程をご覧下さい!
まだ暗闇のam4:00、南長野運動公園に集合し出発!
忘れ物がありそうな大丈夫なような、
記憶も曖昧なままスタート!
am6:00 諏訪南ICを降り、
最終コンビニで行動食を買います。
こんな感じの荷物です。
am6:27
朝日で八ヶ岳連峰が見えました!
これからあの一番高いところに行きます!
am7:16 八ヶ岳山荘に。
ここから出発です!
登山届けを書きます。
しかし、すでに−10℃以下。
手が痛い!
元気に出発!
美濃戸まわりで、まずは赤岳鉱泉を目指します!
やまのこ村!
はるか遠くに赤岳山頂が!
あそこまで今日中に行くんです、、、
ここからは一般車は入れません。
登山道のスタート!
針葉樹が広がる国有林!
少し休憩。
気がつくと、吐く息があたる箇所が凍っている。
ここはまだ標高1700m付近、赤岳山頂は2899m。
まだまだ標高はかなり上がります。
山頂は果たしてどこまで寒いのか!
しかし歩くと熱い。
ジャケットは脱いで歩いて行きます!
みんなで持って来たお菓子をシェア!
実はこれが一つの楽しみでもあるんですよね!
キャラメル、飴、チョコ、、、
ビーフジャーキー、おっとこれは夜用でしたw
でもみんな合わすとけっこうたくさんw
am9:13 沢に沿って歩きます。
ここに見える車は、
食料や物資を赤岳鉱泉に上げ下げする専用車!
すでに凍ってます!
気温は−10℃以下ですが、熱い!
体温調節はウエアリングで対応、
なるべく汗をかかないようにして、汗冷えを防ぎます。
だいぶ明るくなって来た。
親切な方が岩にお気遣い!
だいぶ景色が抜けてきました!
山々が素晴らしい情景を見せてくれます。
全てが凍てつくエリア。
初めての木漏れ日。
太陽が、体に熱をくれます。
ついに開けました!
八ヶ岳連峰が素晴らしい!
林を抜け、、、
pm10:00 ついに赤岳鉱泉(2215m)に到着!
いきなり現れたアイスクライミングができる
赤岳鉱泉で有名な「アイスキャンディー」。
すごい迫力です。
まわりには山頂アタック中の登山者のテントが。
赤岳鉱泉。
夏は温泉にも入れます。
入り口。
燃費の悪い僕はすでに空腹、
カレーをいただくことに!
そしたらメニューが豊富!
マレーシアカレーをチョイス!
これがまた本格的な味!
ここで食べるカレー、めちゃくちゃうまかったです!
近くにあった立て札を見ながら、もぐもぐ!
沼田さんはジェットボイルで食時を。
さすが準備が行き届いてる!
さぁルート確認です!
いよいよここからアイゼンとピッケルを装着し向かいます!
今回のルートは文三郎尾根から!
さらにきれいな景色が。
この山の岩肌感がたまりません!
行者小屋へ向かいます。
最高の天気!
アイゼンはやはり歩きにくい。
なんとなく外側に倒れやすい感じ、
でもガッツリ食い込みます。
最終中継地点、行者小屋(2350m)に到着!
みんなここで装備を再度チェック!
ここからはかなりの急勾配に!
僕らも紐を締め直します!
最高の天気に恵まれアタック開始!!
目指すは山頂2899m!
ここからは一気に550mアップ!
一応僕も写しときました!
不安と期待。
でも期待の方が断然大きい!
文三郎尾根経由にて!
全てが美しい!
ピッケルを杖変わりに。
こんな急勾配に!
転んだらそのまま滑落する斜度!
そうなったらピッケルで地面を刺し、
食い止めなければなりません!
景色はみるみる変わって行きます!
真ん中の頂点が、
八ヶ岳連峰最高峰「赤岳」
にしても急です!
かなり息が切れます。
つらくなると後ろを振り返り、癒され、
またパワーをもらえる。
慣れない靴と、アイゼンですでに靴擦れが!
どうしても鎖に頼ってしまいました!
向かって右には、阿弥陀岳(2805m)が。
この壮大さ!
とにかく気持ちが高揚します。
あの稜線まで行くと、
きっとかなり風が強まるはず!
だいぶ遠くまで見えるようになってきた!
岩も増えてくる。
アイゼンの爪が、
がっちりと斜面を掴んでくれる。
今回僕らが装備しているのは、
1番爪の多い12本爪のアイゼンです。
ここからかなり細く危なくなります。
写真で見た感じより、かなり傾いてます。
岩に頼りながら、歩かないとです。
個人的にですが、
この岩の色がすごくかっこいいなと!
なのでアップも!
斜度はさらに急に!
こんな感じです。
だいぶ上がってきました!
もうすぐ稜線!
よく見るとバリエーションルートで、
ほぼロッククライミングで上がっているパーティが!
そして、、、
太陽があたる南面に!
ここからは岩が見えることでわかるように、
常に風が強い場所を歩きます!
あと少し!
強風により体温が急に下がって来たので、
風を通さないハードシェルジャケットを着て、
フェイスマスクもしました!
肌が出てる箇所は、
容赦なく風が熱を奪っていってしまいます。
やはり、みんな着込んでいます。
体感気温は−15℃以下です。
しかしまた景色が変わり絶景です!
まわりの山々がどんどん見えてきます!
a
この岩もかっこいい〜
ついに看板も!
しかし、まだ油断禁物。
右に滑落したらまず助からない細い雪道を行きます。
あと少し!
この辺は、もうほぼ岩です!
振り返ると、
かなり危険な箇所だというのがわかると思います。
頂上に近づくほど、やはり危険な箇所が多いです。
この高低差!
さらに一段階抜けました!
この景色、誰もが見とれてしまいます。
ラストスパート!
ん、、、!
見えた!
14:12 登頂成功!!
長野市を出発してから、約10時間です。
このピッケルの重要さがすごくわかります!
そしてさらにジャンプ!
たぶん頭は2900mに!
人生初の厳冬期登山!
感謝です!
みなさんも最高の天気にご満悦!
遠くにうっすら富士山も!
日の入りも近いので、早めに山頂をあとに!
下山開始!
その前に大好きなフィッシュアイにレンズ交換して、
この広大な眺めを撮影!
”赤岳頂上山荘と山頂”
どこも素晴らしい!
ここで短時間ですが、補給!
おにぎりとチョコを食べました!
一応記念にパシャリ!
必死な顔w
手袋をはずすとすぐに手が痛いほど冷えてしまいます!
今度は急な下りです!
しかし絶景!
赤岳天望荘(2739m)が見えてきました!
鎖につかまり、後ろ向きで降ります!
赤岳天望荘(2739m)に到着!
さぁ下りの難所、”地蔵尾根”のナイフリッジが見えてきました!
人が見えると思いますが、
これが細いナイフリッジ上を歩かなければ!
一番滑落事故も多い場所だそう、、、
いよいよ下ります!
これは怖い!
慎重に、慎重に!
もうこんなに下ってきました!
向こうから上がってくる登山者はきっと、
今日天望荘に泊まるんでしょうね。
この感じ、思い出してもやはり怖いです。
滑落したら、岩に削られながら落ちて行く、、、
左側に必ずピッケルを刺しながら、
一歩一歩安全確保して。
ここも一歩一歩アイゼンをしっかり食い込ませて。
ここでみんな”シリシェード”してる形跡が!
シリシェードとは、
おしりで滑りながら、ピッケルを突き刺しスピードを落とすことです。
うまく使えば歩かずにここを一気に滑っていけます!
だいぶ下がって来れました!
もうすぐ急勾配は終わる、、、
最後も慎重に!
ついに難所をクリア!!
無事に帰ってきました!
緊張が解ける瞬間!!
さぁ今夜の宿、赤岳鉱泉へ!
到着〜
時刻は16:31
まだみなさんアイスクライミングさかんにやられてました!
ここで記念撮影!
ナイスチーム!
さぁ今夜のビールはうまいんでしょうね〜
外で夕飯を調理してる方々。
赤岳鉱泉内へ!
今夜はとても混んでました!
この部屋に泊まります!
夕飯まで待てずに、乾杯してしまいました!!
待ちに待った夕飯!
本来はステーキが有名な山小屋”赤岳鉱泉”
今回は、
豚しゃぶとほっけというメニューでした!
またこれがうまい!!
ご飯おかわり食べ放題が超うれしい!
とにかくこの標高で、この食事。
ありがたさと疲れと空腹で、
最高にうまかった!!
忘れられない味でした!
後ろにいる方々の多さで混んでる感じがわかると思います。
なんとこの日は200名以上が宿泊されてました!
僕らのもう一つのお目当ては、
日本雪崩ネットワーク主催の”雪崩講習”でした!
実際の現場でみんなで学ぶ!
みなさん真剣に聞き入ってました!
興味の高さや、温度感がこちらにもすごく伝わりました!
内容も濃く、
約1時間半みっちりと講習を受けることができました!
ちなみに赤岳鉱泉の料金表です!
ビールやチューハイ(500円)、ワインなど、
かなり良心的な価格で購入できます!
下駄箱には見事にアルパインシューズが並びます!
当たり前ですが、
スニーカーなんて一つもありません!
飲料水はこの写真右のタンクから。
宿泊者は無料です!
こちらは個室。
なんとこたつ付き!
ただひたすら、い〜な〜でした!
廊下に並ぶ荷物。
どれも本格的!
さぁ至福のリラックスタイムです!
今日の登山の話しに花が咲きます!
「明日はアイスクライミングだね!」と。
時刻は21:00、消灯。
山小屋の夜は早い。
少し外に出て撮影を!
恐らく−20℃近く、
それでもテントで寝る登山者。
鉄人ですね!
でもしっかりした装備があれば、
誰でも楽しめるのが冬山登山の魅力でもある!
さぁ明日は通称”アイスキャンディ”でのアイスクライミング!
それでは!就寝!!
【リンク集】
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◯山小屋”赤岳鉱泉” http://www.alles.or.jp/~akadake/index.html
◯日本雪崩ネットワーク http://nadare.jp/
◯アイスクライミング”アイスキャンディ” http://www.alles.or.jp/~akadake/html/gallery.html
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この続きはこちら!!
「八ヶ岳で氷の壁を登る”アイスクライミング”」
赤岳鉱泉名物「アイスキャンディ」でのアイスクライミング記事公開しました!!
この記事を書いた人
- 長野県ならどんな過酷な取材でも、どんな時間でもチャレンジ!取材に行きます!自然豊かな長野県の”アウトドアでの遊び”をとことんご紹介!都会では体験できない魅力を発信します!
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