【チャレンジ取材シリーズ】
”穂高連峰の玄関口、雪に埋まった涸沢小屋を掘り起こせ！前半①”

今回の取材の舞台は、
3000mを超える山々で構成されている、
北アルプスは”穂高連峰”（穂高岳）。

その山々の玄関口となる標高2300m「涸沢小屋」。

まだ雪深い登山道、アプローチはヘリ！

こんな過酷な環境で活躍する”小屋開け部隊”に密着！

チャレンジ取材史上最長の、
7泊8日に渡る取材をしてきました！

今回の舞台「涸沢小屋」は、
名前の通り”涸沢カール”に位置します。

その”涸沢カール”とは、
穂高連峰で最も高い「奥穂高岳」（3190m）を主峰とするカール地形です。

この周辺には素晴らしい山々が。

「奥穂高岳」（3190m）「前穂高岳」（3090m）「涸沢岳」（3110m）「北穂高岳」（3106m）
「西穂高岳」（2909m）「明神岳」（2931m）「ジャンダルム」（3163m）

ここは長野県でも特に険しい山岳エリア、
取材もかなりリスクの高いアドベンチャーを含めた活動となりました。

そして今回一緒に行ったのは、
冒険大好き、白馬のフリースキーヤー「Hayato&Ryuya」の吉田竜弥！

かなりクレイジーで、タフな精神力を持ったプレイヤーです。

もちろん合間にどこかしら登頂し、
滑走を撮影しようという計画を含んでの取材です。

それでは！
知られざる標高2300mでの「小屋開け」の全貌をご覧下さい！

集合は2014年4月17日の朝5時すぎ、、、

大量の荷物をパッキングし、上高地のヘリポートへ！

穂高連峰のさまざまな山小屋の関係者が、
同じタイミングで山に入り始めます。

写真１番右の方が、涸沢小屋社長の芝田さん。
今回の取材に多大なご協力をいただきました。

写真の真ん中と左は、後から参加するスキーヤー”ガチャピン”と河野ショウゴ。

この日乗るヘリは「ラマ」。

どうやら軽トラにF１のエンジンを乗せたようなすごい機体だそう。
しかし、残念ながら今年でこの機体は引退するとのこと。

かっこいいんです！！

さぁ出発です！！

 

見えました「涸沢小屋」！

まさに、埋まってる、、、

歩けば６時間はかかる道のりを、
ヘリだと７〜８分ほど。

さぁすでに1日前から入っている先行部隊が作業しています！

到着！
涸沢小屋のスタッフもっさんと握手する東邦航空のスタッフさん。

「今年もよろしく」と。

さぁついに小屋開け部隊と対面です。

大きな声で、
「よろしくお願いします！！」と。

ふと目をやると、素晴らしい景色が！

早速作業用の手袋や、長靴を借ります。

入り口は、小屋の２階部分から。
中は薄暗い。

向こう側にはもう一つの山小屋「涸沢ヒュッテ」。
作業しています！

手前には、”H”の文字で特設ヘリポート。

小屋開け部隊は徐々に紹介して行きます！

あとから女性スタッフと、芝田社長が人送されてきました。

ヘリの迫力はすごい！
かっこいい！

ヘリが来るたびに写真撮ってしまいます！

作業は主に、スコップ、ダンプ、除雪機、
この３つを使います。

岩場の近くを、人がスコップでかき出し、
それを除雪機で下に飛ばす。

僕らはひたすらスコップとダンプで、
雪をかきます。

そしてさらに物資がヘリで到着！
みんなで手分けして小屋の中へ。

ライブカメラがここに！

除雪機もヘリで持ってきます！
すごいパワー！

中に入ってみました！
窓が、、、これはヤバい！

１階の売店です。
本当はすごく明るいスペースなのに、まだ雪の中。

ここがメインの入り口です。

こちら厨房。

小屋の中では女性スタッフが、そうじや物の整頓をしています。

除雪機への給油。
初めて見ました！

そして初めてのお昼！！

この日は朝３時半出発、かなり腹ぺこでした。

このカレーが美味かった〜

しかし、景色がきれい。
涸沢カール。

正面が奥穂高岳（3190m）。
頂上はここからでは目視はできません。

こちらが前穂高岳（3090m）。

右から、
一峰、二峰・三峰、四峰・五峰・五六のコル・六峰・七峰・八峰など、
いくつもの頂点を持っています。

そして、こちらは水場部隊。
「涸沢小屋」「涸沢ヒュッテ」２つの小屋の生命線です。

山小屋は、
この水の安定供給が無ければ成立しないと言っても過言ではありません。

この雪解け水が、１シーズン、この小屋２つを潤します。

ちょっと景色を撮影させてもらうついでに一枚。

日は傾いて、、、

夕方５時、作業終了です。
この時間からは、どんどん冷え込みます。

この休憩時のお菓子が、うまいんです。
くぅ〜

夕食はだいたい６時。
毎晩の１杯の晩酌がごちそう。

このビールが染みるんです。

昼間働いた体を潤す、１番の楽しみです。

お風呂は、もちろん入れません。
体を回復するための唯一の手段はお酒です。

そして、まだまだ夜は寒い。
”湯たんぽ”を貸してくれました！

これが最高にあったかい。

こうして刺激的な山小屋生活１日目が終わりました。
この日は、10時には泥のように寝ました。

そして、山小屋生活２日目！

ん！？

降りました、、、少し積もってます。
せっかく除雪したのに。

しかも天気は悪そう。

過酷な日になりそうな予感。

何はともあれ、飯！！

すると！？

電気が落ちた！

でも全く冷静なスタッフさんたち。
すぐにヘッドライトで対応。

さすがです！

さぁ作業を！

やはり積もりましたね、、、

ここが売店。

おなじみ”岳”の撮影舞台になった穂高連峰。
小栗旬がホットカルピスを全力でおすすめ！

作業で濡れた長靴を乾かします。

さぁ作業開始！

こちらは「涸沢小屋」「涸沢ヒュッテ」合同の水場チーム。

どうやらもうすぐ水場が掘り出せそうだと。

ありました！
２つの山小屋へ水を送る大事な器具。

気温が低いので、水量は少なめ。
でもちゃんと機能しそうです。

さぁ涸沢ヒュッテに連絡、
ホースを手配します。

こちらは涸沢小屋スタッフさんたち！
水場掘り出し成功の図！

これがすごい！
「涸沢ヒュッテ」から約400mのホースで水を供給するため、
みんなで持って行きます！

水場つながりました！！

何やらアイテム談義が。

みなさんいろんなカラビナや、クライミングアイテム、
「これ使いやすいよ」
「いいね〜」

みなさん本格的に使っている方々。
こんな感じの話しはいつも盛り上がります。

そして、休憩です。

これが涸沢小屋のスタッフ全員！
みんな超いい人たち！

休憩の時の浸けパン。

しみる〜

だいぶ進んだ感じが。
一部の建物の屋根が見えて来た。

しかし以前、
メインの大屋根は見えてきません。

これが”冬期小屋”。

何年かごとに、非難した方がこの中で亡くなっていることがあるそう。

今年はないことを祈りながら、作業を進めます。

お待ちかねのお昼！

作業は続きます。

生命線の水を蓄えておきます。

小屋に運びます。

ちょっと飲んで見るか？と

雪解け水は、キンキンに冷たい！

でもうまい！！

竜弥くん、
その水のうまさに心が洗われたようです

さぁこちらでは、
いよいよ、冬期小屋に到達！

中に入ります、、、、
今年は大丈夫か、、、

大丈夫でした！！！

こんなルールで冬の間、
埋まってなければ非難用として使えます。

しかし！！
ほっとしたのも束の間、、

あ！

落ちてる！！

大救出劇が繰り広げられましたw

休憩時に、なんとフルーツが！
これもしみる〜

かなりまだまだ寒いんです。

小屋に貼ってあった夏の写真。

今と全然違う！！

さぁ作業開始と思いきや、
スコップご臨終。

これほど酷使するんです。

僕も写真ばかり撮っているわけではありません。
全力で雪かき。

その合間に撮影してました。

信じるか信じないかは、あなた次第。

徐々に雪が固くなっていく、
スコップでは壊せないので、
チェーンソーでブロック状に切り出します。

山小屋の上での遊ぶ時間、
キャッチボールも野球も雪玉ですw

無事2日目も終わり。
濡れたウエアなどを干します。

でないと明日の朝かなりテンション下がりますからね。

恒例のしあわせ”湯たんぽ”

小屋には、興味深い書籍がいっぱい！

夜、、晴れました！！

毎日このあたりから月が顔を出します。
これにもかなり癒されてました。

さぁ小屋開け３日目！

晴れたー！！

時刻は6:00。
思い思いに朝の日課です。

僕らの部屋。
まだ木の板で窓が開きません。

気持ちよい晴れ、
しかしそこには強風という敵が！

除雪機で飛ばした雪が、全部戻ってくる〜
意味ない〜

しかし天気がいいと眺め最高！

サングラスに映る山々がかっこいい！

前穂高岳（3090m）が作業を見守ってくれます！

けっこう掘り進んでる！

お隣さんの「涸沢ヒュッテ」も作業進んでいるようです！

でも近くまで雪崩が迫ってました。
何年かに１度、本当に雪崩来ちゃうそうです。

みんなひたすらがんばってます！

ん！？

何やら変な動きを察知、、、
吉田竜弥がついに動きました！

やっと除雪し顔を出した”大屋根”からダーイブ！！

精神も体もクレイジー、
全くの無傷です。

小屋全体のテンションが上がったところで、
はい、作業に戻ります。

しかし、
何かのスイッチが入ったらしい吉田竜弥！

何でも遊びに変えて行く！

そして休憩へ、、

こんなうらやましい光景を発見。
ここで出会い、付き合うお2人。

いいですね〜

さぁ、本当に雪かきだけしてる僕らではありません！
午後休みをもらい、１度目のアドベンチャー＆ロケハンへ！

奥穂高と涸沢岳の間を、
撮影ポイントを探しに行きます！

山が素晴らしい！

驚くほど、広大なフィールドです。

今日は時間もそこまでない、
しかし、ただじゃ帰れない！

ザイテングラートにて。

突然の撮影決行！

しかし、これは別の機会にお目にかけます！

このあとのクリフエアー、
かなり特大エアーでした！

前穂高岳が見守るフィールド。

日光でシャバシャバの雪。
広大な景色を滑れます！

そしてまた何かを狙っている、、、

彼の能力をパラメーター化したら、
”勇気”が飛び抜けているでしょう。

この日特大クリフを２回飛びました！

また天気の良い日に撮影するポイントを探します。

涸沢カール、
とにかく広いのでスピード出してもぶつかる心配はゼロ。

この日はこれにてアドベンチャー終了！
しかし、突然にもかかわらず、すごい写真が撮れました！

その写真はまた後日発表します。

戻ると、小屋のメンバーが待っていてくれました！
遠くからその特大エアーを見てくれていたそうです！

「いえー！」
大盛り上がり！！

僕も初めて撮影させてもらった吉田竜弥、
この男、予想をはるかに超える動きです！

午後お休みをもらいましたが、さすが精鋭部隊、
また作業かなり進んでました！

だいぶ掘ったのお分かりでしょうか？

大屋根もだいぶ出てきました！

夜、、、。

明日帰るメンバーがいるということ、送別会です。
少しお酒の量が多いw

短い時間でしたが、大家族のような、
とても温かい涸沢小屋！

僕もここが大好きです！
なんかふるさとが一つ増えたような。

ここの支配人である京都から来ている直樹くんという、
まさかの山嫌いな男がすごくいい雰囲気を作ってくれてるんです。

締めるとこ締めて、緩いとこ超緩く。

３日目の晩、この日は遅くまで話しに花が咲きました。

 

山小屋４日目の朝5:00、絶景が。

涸沢ヒュッテの取材で来ていた、
BS朝日の方も撮影してました。

素晴らしい朝日を見て、部屋に戻ります。
太陽光線が入り込んでました！

みんなの朝ご飯を準備してくれてる女性スタッフ。

みんな思い思いの朝の時間。

みんなで準備！

涸沢小屋で人気の海苔の佃煮「アラ」

さぁ今日もがんばろう！！
山岳ガイドの杉さん。

ひざの怪我のケアをしながらも、
過酷な労働に耐えるタフガイです。

前半はここまで！後半へ続く！！

果たしていつになったら小屋を掘り出せるのか！？
穂高岳山頂へのアドベンチャーには行けるのか！？

続きは後半で！⇒
【チャレンジ取材シリーズ】
”穂高連峰の玄関口、雪に埋まった涸沢小屋を掘り起こせ！②”