【チャレンジ君冒険記】
アドベンチャーレース”AZUMINO 2Days 8”に完全密着②[後半]
〜トレッキングセクション〜
時刻は17:00 レース開始から6時間経過、
レースはいよいよ後半の夜のトレッキングへ!
後半のトレッキングは、
とんでもなく急な坂の登り降りが待っています!
さぁレースの後半、
先頭2チームに着いて行きます!
後半のトレッキングセクションは、
このオレンジの範囲です!
これが選手たちも使っている実際のトレッキングマップ、MAP-3です!
ヤブ漕ぎトレッキングセクションのリアル現場映像はこちらの動画で!↓↓
時刻は17:00 レース開始から6時間経過。
トップチームがトレッキングスタート!
あたりはこの時間からどんどん暗くなります。
この時間からトレッキングスタートって、、、、
地図を確認して、、、
どうやらこのあたりに、
トレッキングセクション一つ目のチェックポイント
CP10があるようです。
しかし、
前評判から”くせがある”というこのレース。
チェックポイントはそう簡単にはありません。
どうやらもっと奥のよう、、、
チェックポイント10番目はどうやらこのヤブの中、、、
最初から先が思いやられます、、、
なにはともあれ、
選手は当たり前のようにCP10を探しに入ります。
後ろからもチームが近づいて来てるはず。急がねば!
あたりを探す!
探す!!
探す!!!
まるで山狩り!
まだ探す!
うしろから後続チームが追いついてきてしまいました!
いろんなチームが探す!
そして、探し始めてから30分くらい経過、、、
かなり奥の方で「あった!」という声が!
しかし僕がいるところよりもかなり奥にあったため、
CP10は写真にはおさめられず!
これは昼間のチェックポイント CP10の様子です。
真夜中にここのチェックポイントを探し出した選手!
選手は先を急ぎます!
それに僕も着いて行かねば!
ここで トレッキングセクションのマップ、
まずは”登り”をクローズアップ!
下の地図をご覧下さい!
なんと!よく見れば、このCP10から一気に600m以上アップする!?
さぁここから一気にCP11を目指し、
激急坂の熊笹藪漕ぎ(ヤブこぎ)が始まります!
直線直登!
藪漕ぎ開始!
ここはこれでまだかなり角度緩い方です!
ここからは急すぎて、
正直写真どころではありませんでした!
ひたすら登ります!
少しすると、後ろからもう1チーム来ました。
チーム「ORE!」
このチームも、
前回の「X-Adventure」に参加している選手で構成されているプロ集団です!
マウンテンバイク部門1位通過の「きったーず」と「ORE!」
この先頭集団2チームにここから同行となりました!
そしてこの2チームが、
神がかり的にチェックポイントを発見して行くことに!
気温はすでに0℃近くですが、とにかく暑い!
ウエアの調節をします!
この一気に600mの登り、
体力もバックパックの水分もどんどん奪って行きます!
「まずはこの方角に100m!!」
「こっちの方角にもう200m!!」
「いや、あと100m!!」
「方角あってるか?」
「この尾根の向き、、、合ってるはず!」
「あとこのままの方角に50m!」
高度を確認しながら、登って行きます!
僕は「あと◯◯m!」って言われるたび、
毎回そんなの無理!って思ってました、、、
一歩一歩進むために掴まければならない熊笹、
その無限ループ、、、
大量の汗、
僕はすでに帽子が隅から隅まで汗で濡れるほどでした。
しかし、選手のみんなの会話は、
「チョコ何が好き?」
「あーあれね、俺も好き!」
「でもあれもうまいよね!スニッ◯ーズだっけ?」
「ところでそのウエア調子いい?」
そんな会話をずっとしてました!
選手はどんな時も驚くほど冷静!
僕も必死に、
”見せかけの元気”で会話に加わります。
すこし勾配がやわらぎ、
振り返ると、、、
薮の隙間から、街の明かりが見えました!
何かの印を発見、
少し写真をいじり露出を上げると、
あたりは実際こんな感じの登山道ではなく、ヤブです。
足下は熊笹だらけ。
ここはまだ低い方、、、
そして、汗だくの中、標高500mを藪漕ぎで直登!
CP11、CP12のチェックポイントを順調に発見!
これまたチェックポイントは、暗闇の、
しかもこんな場所に隠されてます。
これを発見できることがすごい、、、
奇跡的な速さで発見です!
ふとした瞬間、
街の明かりがすごくきれいでした。
かなり上がったのがわかりました!
きれいな夜景と思いきや、、、
実際はやっぱりヤブの中!
何かが巣としていたらしき木の穴。
さらに上へ!
時刻は20:30 標高1600m付近、
雪がかなり深くなってきた!
おそらく気温はとっくにマイナス、
しかし寒さはあまり感じませんでした。
なぜなら行く手を塞ぐにくったらしい薮(やぶ)は皮肉にも風を遮り、
寒さを和らげてもくれました。
お!!
そしてついに!
今回のレースの最高到達点、標高1615m!
第二関門に到着!
ここから標高800m付近の本部に通過の連絡を入れます。
ここからは一気に下り!
ウエアをプラスに調節します。
さぁ下り!
残るチェックポイントは6箇所!
方角を確認します。
下りはこの範囲!!
ここからは真逆の激下り!
選手はみんな楽しそう!
タフ過ぎです!
こまめに方向を確認します!
ちょっとコースを間違えると、
その先は崖でした!
あぶないあぶない!
CPはこのあたりなはず、
さすがに少し休憩も。
でもこの女子選手も、ずっとめっちゃ元気!
「アドベンチャーレースに出るために仕事してます!」
というアクティブ女子の最先端です!
そして、、、
時間をロスすることなく、
チェックポイントエリアに入り10分ほどでCP13を発見!
でもこんな木の影にありました!
こんなに早く見つけるとは!
現場にいるとそのすごさがわかります!
アドベンチャーレースでは、
明るいヘッドライトが大活躍!
選手たちが使ってるヘッドライトはすごく明るい。
みんな200lm(ルーメン)以上のものを使っているらしいです!
みんなあのバッテリーがライト部分とは別のです。
こんなレースですもんね!納得です!
ちなみに僕のは90lm、全然かないません!
視界ぼやー、です。
なのではぐれたら最後、
必死に着いて行きます!
さらに次のチェックポイントの方向へ進みます!
そして、CP14も奇跡的にスムーズな発見!
同行していてわかりますが、
これは決して楽なレースではありません。
チェックポイントも、僕が探しても全くわからない。
選手のみなさんの嗅覚がすごいんです!
さぁ山の中のチェックポイントは、 あとはCP15とCP16です。
下る坂も緩やかになってきました!
しかしこんな森の中、
暗闇は変わりません。
一列で、けもの道のようなところを進みます。
そして、CP15発見!
ここもまさに奇跡的な早さで発見!
見てわかる通り、すごくわかりづらい!
岩の影に隠されていました!
2チームともにパンチをし、 さぁCP16へ!
選手が奇跡的な早さで発見してくれたおかげで、
前半のマウンテンバイクで思った以上に体力を消耗していた僕も、
モチベーションが維持できました!
これがなかなか見つからないとなると、、、ぞっとします!
時刻は22:30、
一般道近くまで山を下った地点CP16へ
みんなで大捜索!
もう、すぐ下は一般道です。
一般道に降りるため、ショートカットする選手!
そんな先頭集団が奇跡的なスピードでチェックポイントを発見していく中、
それを上回るスピードで、
動物君率いるチームが追い着いてきました!
山の中からは発見できなかったCP16。
1度一般道に出て、
その道の形状から、再度CP16の正確な位置関係を把握し登り返します!
時刻は23:01
ついにCP16発見という知らせが!
ついに山の中のエリアが終わりました!
ここまで奇跡のスムーズ発見!
大会運営側の予想では、
このあたりで朝方になる予想だったとのこと!
予想よりも、5時間程度早いようです!
しかし、
実はこのあと、このスムーズさが仇になる出来事が、、、
さぁ残りのチェックポイントは2つ!
そのまま一般道を通り、ゴール手前のCP17、CP18に!
ここまで奇跡の発見劇を繰り広げた通称”おやぶん”
チーム「ORE!」です。
一般道を通り、ゴール方面へ!
この元気さ!
久しぶりに”車”を見た気分。
夜景がきれいで光が温かく感じました。
さぁ、ゴール手前CP17がある
ミニビーンズ地点に到着!
時刻は24:00過ぎ、、、
暗闇にみんなの白い息が舞います。
CP17とCP18は、この円の中。
円の割にはチェックポイントが小さいので”ミニビーンズ”ということです!
この円の直径は500mあるとかないとか、、、
とにかく広い!!
先頭3チームによる山狩り開始です。
横一列に並び、
一気にヤブローラー大作戦!!
藪の中を探します!
選手はとにかく探す探す、、、
時刻は25:30過ぎ、レース開始から14時間経過、
ローラー作戦で1時間半ほど探しましたが、、、
一向に見つからない、、、
3チーム9名で協力し、
1時間半でローラーかけれた範囲は、
CP17が隠されているはずの円の中の1/4の範囲にとどまっていた、、、
先頭集団3チームがいったんミーティングに集まってきました。
やはり誰も見つけられない。
ここまで奇跡のスピードで探し出して来たメンバーも、
夜の暗闇で広大なエリアに隠されたチェックポイントに心が折られ始めた、、
まだ夜明けには、5時間ほどかかる。
そう、このミニビーンズは、
チェックポイントがあるとされているエリアの広さが山の中とは段違いに広いため、
発見するにはこの”暗闇”では困難を極めます。
ここまで奇跡の速さでスムーズに来てしまった先頭集団、
それが仇となり、
最も強敵な”暗闇”に遭遇してしまいました。
ここで先頭3チームは、ミーティングにて自主リタイヤを決断。
ゴールに向かう。
本部に到着!
記録はCP16までということに。
しかし、みんな今日のレースを振り返り、
「CP13が特に難しかったね〜!良く見つけたおやぶん!」
「今回のトレッキングコースの地形が面白く、チェックポイント探しがすごく面白かった!」
「やっぱり安曇野のレース面白い!」
などなど、充実感に溢れた会話が。
一方そんな中、こちらも時刻は25:30、
チェックポイントを探し続けるチームが!!
海外での10日間のレース「XPD」にも出場している、
南選手率いる「リアルディスカバリー」
藪の中から見える月。
選手はチェックポイントを探し続けます。
ヤブの中、川の西側、遊歩道を歩き、
そして川の東側、そしてまたヤブの中、、、
広大なエリアに設置されたCP17、CP18の”ミニビーンズ”
広大なエリアにチェックポイントがあるから”ミニビーンズ(小さな豆)”
広すぎて選手もよく”ビッグビーンズ”と言い間違えていました。
そして時刻は6:00、、朝を迎える、、、
マウンテンバイクのタイヤも凍る寒さ。
昨日夕方17:00
トレッキングへ入っていった選手たち、
まだ7チームが帰って来ていない、、、
マウンテンバイクセクションが終わり、
せわしく出て行った選手たち。
昼間使っていたギアも、
その帰りを凍えながら待っています、、、
朝7:20、粘りに粘り、
ついに全てのチェックポイントを通過したチームが!!
「リアルディスカバリー」!!
全てのチェックポイントを発見し、
見事完全完走!!
左から、小澤選手、南選手、本間選手。
全員一ヶ月前の「X-Adventure 2013」にも、
選手やアシスタントで参加しています。
大会本部、MTBクラブ安曇野の小林昌樹さんも、
「良く見つけましたね!すごい!!」と賞賛です!
この様子はごじ動画でもご覧頂きます。
勝利の乾杯!
ノンアルコールビールですが!
タイムは19時間19分!
そして1チーム、また1チームと、
夜中探しまわった選手たちが帰ってきます!
時刻は7:33
今回3位のチーム「はぴとれ」が帰って来た!
タイムは19時間34分!
長い戦い、おつかれさまでした!
マウンテンバイクからトレッキングへの切り替え時では、
トップ集団だったこのチーム。
トレッキングののべ時間は12時間以上!
タフです!
しかしいくつかチェックポイントを逃しているよう。
時刻は8:00 レース開始から21時間、
本部ではゴールに向かってきている選手を待つ
これは上位3チームに捧げられるシャンパン。
外にあるだけで、しっかり冷えてます!
一休みした選手たち。会話に花が咲きます。
また1チーム帰ってきました!
チーム「たけコプター」
タイムは23時間45分!
そしてまた1チーム、続々と帰ってきます。
チーム「ブロンソンズ」です!
こちらもゴールまでのタイムは23時間45分!
そして、最後のチームがゴール!
チーム「アームストロング」
タイムは24時間47分
長い戦いでしたが、無事全員ゴールです!
みなさん本当におつかれさまでした!!
そして、嬉しい、いや、おいしいご褒美が!
空腹な選手たちに振る舞われる、
地元食材を使ったトン汁や、りんご、おはぎなどなど。
MTBクラブ安曇野のメンバーである主婦の方々が、
朝早くから作ってくれた最高においしいご褒美!!
どんどんと振る舞われます!
特に疲れた体へのトン汁のあったかさと、野菜の旨味、
最高でした!
みんな何回もおかわり!
そして表彰式!!
小林昌樹さんから発表されます。
優勝は唯一の完全完走「リアルディスカバリー」
2位は、時間はかかったものの2番目に多くCPを探し出した「たけコプター」
3位は、タイムは速かったが、通過したチェックポイントの少なさから「はぴとれ」
優勝は賞金3万円!
2位、3位は長野県産の贈答用りんご。密がたっぷり入った高級品です!
みんなが讃えます!
そして、シャンパンに手が、、
歓喜の瞬間!
しかし、選手みんなが走り、逃げ惑う!
ということで!
天候にも恵まれ、
最高のレースとなった2日間!
レースリザルトです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
順位 チーム名 総合TIME
1位 REAL DISCOVERY 19:19(完全完走)
2位 たけコプター 23:45
3位 はぴとれ 19:34
4位 クロマニウエスト 13:55
4位 まちんこ
4位 ORE!
4位 きったーず
8位 ブロンソンズ 23:45+30分
9位 男山山廃 17:44
DQ アームストロング 24:47+30分
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こうして日本国内で行われたグリーンシーズン最後のアドベンチャーレース、
「AZUMINO 2Days 8」の幕は閉じました!
このレースはまた来年開催!の方向ということです!
選手のみなさん、MTBクラブ安曇野の運営スタッフのみなさん、
本当におつかれさまでした!
僕も取材中のものすごい体験に、終始大興奮でした!
そして今回もこうして、
長野県のアウトドア最前線をまさに現場からお伝えする事ができすごく嬉しいです!
ご協力いただいたみなさんありがとうございました!!
さぁチャレンジ君の冒険取材はまだまだ続きます!
今度は”冬”、どんな最前線に出会えるか今から楽しみです!
どうぞご期待ください!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【リンク集】
◯MTBクラブ安曇野
(http://www10.ocn.ne.jp/~advent/index.html)
◯「MTBクラブ安曇野」のみんなで楽しく!マウンテンバイクライド活動!
(http://nagano-outdoor.com/mtbclub-azumino/)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この記事を書いた人
- 長野県ならどんな過酷な取材でも、どんな時間でもチャレンジ!取材に行きます!自然豊かな長野県の”アウトドアでの遊び”をとことんご紹介!都会では体験できない魅力を発信します!
公式SNS